オーダーの壁面収納は収納力などメリットがありますが、大きな家具のため部屋の印象を左右し、他の家具と比べてもお値段もします。だからこそ失敗したくないですよね。

壁面収納を選ぶポイント：目的を明確に

まずは壁面収納をオーダーする目的を明確にしてください。とにかく収納を増やしたい、物を見せずにすっきりとした部屋にしたい、コレクションの展示など見せるような壁面収納にしたいなどです。またその際には家族の誰がどんな用途で使うかなども想定するといいです。

整理整頓をする

つぎに整理整頓です。整理とは「必要」「不必要」「その他」に分け不必要なものを処分することをいいます。最近では整理整頓の本や記事がたくさん出ていますが、これが意外と難しいもので思い出の品やちょっと高価な買い物、もらいものなどいざ整理すると捨てるのには勇気が必要ですよね。それでも物は年々増えてしまいますので勇気をもって処分しましょう。

そして整頓とは「置き場所」を決めて「すぐに取り出せる」状態にすることです。使う頻度なども考慮して何をどこに収納したいのかを考えてみてください。もちろん完全に決めてしまうのは難しいのでおおよそで構いません。そこまでできると形状やサイズなどを決める事ができます。

使い方や将来の事も考える

ただしよくやってしまうのが現在の状況のみを見て壁面収納内をぎっしり埋めてしまうことです。すると物が増えてしまった場合に収納場所が無く床などに物が散乱して汚れた印象となってしまします。基本的に物は増加するという前提のもと余裕をもった計画を立ててください。

また出来上がりのデザインだけではなく、使い続ける事を想定した計画が必要です。実際の例ですが、家具の背を低く抑えたすっきりとした家具をご要望されたお客様ですが収納力が低いため収納しきれない物を家具の上に置いてしまい、結局部屋が汚れた印象になってしまったという例もあります。

目的別でおすすめの壁面収納

目的別に壁面収納の事例をご紹介します。

収納力重視の壁面収納

モノが多い・お部屋に収納が少ない・ご家族が多いなど、とにかく多くの収納力が必要な方にはおすすめです。また生活感の無いお部屋が好きな方にもこちらのタイプがおすすめです。

見せる壁面収納

壁面収納や収納物をインテリアとしておしゃれに活用したい方は扉の無いオープンの壁面収納やガラス扉・アクリル板仕様の壁面収納がおすすめです。ただしものを詰め込んでしまうと散らかった印象になってしまいます。またオープンの場合は扉がある場合に比べてほこりが溜まりやすい為、定期的な掃除が必要になります。

多機能な壁面収納

こちらは収納したいものに合わせて、通常横の棚板のみが可動になるところを縦仕切りも可動することが可能な壁面収納です。このほかにも様々な機能を持たせた壁面収納があります。この様な壁面収納はオーダー家具ならではの特注品になります。

かゆいところに手が届くフルオーダーの壁面収納

収納家具にも既製品・セミオーダー・フルオーダーと様々ですが。それぞれどのような違いがあるのでしょうか？一般的な価格は既製品が最も安くセミオーダー、フルオーダーの順番に高くなります。しかし高級ブランドの場合は既製品でもフルオーダーより高いものも多くあります。自由度ですとフルオーダーが最も高く既製品が最も低くなります。

セミオーダーはいくつかのブロックを組み合わせて壁面収納を作り上げる様なスタイルのものを指し、既製品に比べてセンチ単位でお部屋に合わせることができます。最近ではデザインなども複数の候補から選ぶことができるものも増えています。フルオーダーはサイズやデザイン・形状・カラーなどをお客様のお好みに合わせてゼロから作り上げていきます。長く使いたい場合は自由に設計できるフルオーダーがおすすめです。

【既製品】
●メリット
・基本的にオーダー製品に比べると費用を安く抑える事ができます
※有名家具ブランドの製品はオーダーよりも高価になるものも多々あります

●デメリット
・サイズなどの選択肢が少ない
・安価な家具の場合は劣化が早い
・デザインや材質などお部屋に合わないことも
※写真や店頭で見る際とイメージが変わって見えることも。。。

【セミオーダー】
●メリット
・センチ単位でサイズを選ぶ事ができる

●デメリット
・既製品と同じく費用により品質の差が大きい
・カラーや材質など選択肢に限りがあります

【フルオーダー】
●メリット
・デザインやカラーが自由に選べる
・お部屋に合わせてミリ単位でサイズが選べる
・プロと相談するため失敗が少ない
・一般的に品質が高い

●デメリット
・既製品やセミオーダーに比べると全体的に費用がかかる
・打ち合わせや現地調査などが必要

梁や柱もミリ単位でぴったりに調整

壁面収納を検討される際に困るのが部屋に出ている柱や梁です。家具を天井いっぱいまで伸ばしたいのに梁がある為、高さをあきらめないといけないといった場合も多々あります。

またお部屋のほとんどが水平・垂直ではありません。そのためしっかりと測ったつもりでも家具が入らたかったなんてことも。フルオーダーではそのような場合もしっかりとお部屋のサイズに合わせてミリ単位で製作するので心配がありません

急な来客にもさっと対応の一工夫

子育て世代や来客が多い家庭の場合、急な来客であたふた。なんて経験ありませんか？そんな方におすすめなのは台輪や底板を無くした壁面収納です。

扉を開ければさっと収納することができるので「片づける」ではなく「隠す」ことができていざという時には大変便利です！

背の高い壁面収納だからこそ地震対策は万全に

壁面収納の地震対策も心配なところです。タンスの場合に伸縮棒などで対策される方もいらっしゃいますが万全ではありません。理想は天井いっぱいの壁面収納をお選びいただき、しっかりと壁等に取り付ける事をおすすめします。 もちろんご自身でも取付することは可能ですが壁裏などは建物により異なるためプロに任せた方が安全です。

防犯やへそくりにもおすすめの壁面収納

通帳や貴重品、へそくりなど大切なものを窃盗などの犯罪からお守りする機能をつけることもできます。こちらは残念ながら防犯の関係上、写真でお見せすることはできませんが、いざといった時に防犯を考慮することも大切です。

壁面収納のオーダーは慎重に計画的に

壁面収納はお部屋のデザインに与えるインパクトも抜群で、生活の利便性にも影響があります。そのため、壁面収納をオーダーされる時は慎重かつ計画的にご自身の理想とする形を追求してください。